Iさんセッション10体験談

10回目の感想です。

今回は今までと少し異なり、軽く触れている位の微妙なタッチだった。

身体の表面が放電している感じで、足と手がピリピリしていた。

施術台に横たわっていたが、体はいつもよりも重い。特に腕が、自分の一部でないかのように、ベタっと施術台に張り付いていた。

横たわっていると、固まっていた身体が、ジワッと溶けて細胞になり、やがて細胞の粒々の動きが静まり、ゆっくりと肉が物に還っていく感じがした。

「死んで土になる」というけれど、もしかすると、生から死に戻るプロセスが、この短時間の、しかし永遠のような変化の中で起こっている気がした。

 

亡くなるということは、遠くに行くことではないな。

意思が溶け、身体が世界に吸収され、ものと同化することで、失っていく快楽があるよ。

8回目も顎がゆるんだ呆けた顔になって、おっ認知症も楽しいかも、と思ったが、疑似的な死も悪くないな。

そういう、からだの声がした。

 

それはともかく。最後の10回目が、私にとっては一番快適だった。

8回目のセッションまでは、施術の方向性や意思が感じられたが、今回はそれが放棄され、あるがままの身体に任されている感じだった。

 

この1年は今までの自分の人生の中で、身体的には、もっとも歯がゆい1年だった。

腰と肩の不調が続き、動かない、動けない。老いの足音が急に近づいてきたのだ。

漠然とした怖さを紛らわすために、表面的には一時の治療効果を求めて、ロルフィングに辿りついたが、しかしロルフィングは治療とは異なっていた。

もちろん、結果的に不調が改善される人もいると思うが、むしろ身体の微妙な感覚に意識を向けるレッスンだった。

そしてこの感覚は静かな時間がないと、たぶん開くことがない。

 

吉澤さんは、毎回真摯に、身体と向かいあってくれた。

そして、静かな時間を作り出してくれた。

だから、なんとか身体に向き合って、僕は10回目にたどり着くことができた。

吉澤さん。どうもありがとうございました。


吉澤より

こちらこそ、ありがとうございました。

毎回素敵な体験談をいただき、Iさんの、体で起こっていることを感じられる力には、敬服させられました。

10セッションの旅に伴走させていただけたことに、感謝ばかりです。

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